🐳 「敗戦の暑い夏の時期を終えて」

今年はアジア太平洋戦争の敗戦から80年の節目、戦争経験・記憶の継承が焦点であったように感じられました。
10年後、戦争を直に体験した人はさらにいなくなりますし、近頃一層強まってきた「戦前」感(台湾危機を煽った軍事費増額や「日本人ファースト」等の排外主義)、世界中で続く地域戦争・紛争などが、当事者・関係者だけでなく、多くの方々に戦争体験の継承についての強い危機感を感じさせたと思います。

今年目立った若い世代への継承の一例をあげます。
お盆期間前後に熊谷市で開かれた平和展「最後の空襲・熊谷」では、熊谷空襲にまつわる体験談の聞き取りを映像で記録した大学生、空襲の継承の実情を研究した大学院生からの報告がありました。これらは市民団体「熊谷空襲を忘れない市民の会」の活動が、若者の探究心と結びついた成果です。戦争は被害でも加害でも、人命を奪い、人の心に大きな傷跡を残します。
先述した若者の研究のきっかけ・動機は、身近な人のふとした言葉であったそうです。
この時期に限らず、我々教員は、戦争を起こさせないための「つぶやき」を生徒に伝えなければと感じました。
「教え子を再び戦場に送るな」、改めて噛みしめなければならない言葉です。

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